【セメントの種類】コンクリートの性質に影響するセメントの解説

コンクリート工事

コンクリートの性質に影響する

セメントの種類について4つ解説

 

セメントの種類は大きく分けて、ポルトランドセメント、混合セメント、エコセメント、特殊セメントの4種類があります。

 

セメントは使われる環境や用途によって使い分けられ、コンクリートの性質に影響します。

 

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ポルトランドセメント

 

石灰石,粘土,軟ケイ石,硫化鉄鉱焼滓などの原料を混合し,焼成した焼塊に石膏などを添加して粉砕し製品としたものです。

セメント全生産量の約90%を占め、もっとも一般的に使用されます。

 

普通ポルトランドセメント

 

工事に最も多く使用されているセメントでホームセンターで売られているセメントです。

 

早強ポルトランドセメント

 

冬場のコンクリート打設、工期短縮を要する工事に使用され、普通セメントの7日目で発生する強度が、早強だと3日で得られます。

 

超早強ポルトランドセメント

 

緊急補修や緊急工事、冬季工事に用いられ普通セメントの7日目で発生する強度が、超早強セメントならばわずか1日で得られます。

 

中庸熱ポルトランドセメント

 

ダムなどのマスコンクリートに使用され、多量の生コンを一度に打ち込んだりする際は、一気に発熱するのを抑えます。

 

水和熱は低く、初期強度は小さいが長期強度が大きいセメントです。

 

低熱ポルトランドセメント

 

中庸熱ポルトランドセメントよりも水和熱が低く、初期強度は小さいが長期強度が大きいセメントです。

 

耐硫酸塩ポルトランドセメント

 

耐硫酸塩ポルトランドセメントは、硫酸塩との反応性を小さくしてあるセメントで硫酸塩を含む土壌地帯や海水や温泉地帯での工事に使われます。

 

混合セメント

 

ポルトランドセメントに各種混合材を混ぜ合わせたセメントのことです。

 

高炉セメント

 

ダム、河川、港湾工事などの土木工事に広く使用されています。

混合材として高炉スラグを採用したセメントのことで、高炉スラグの比率によってA種、B種、C種があります。

 

初期強度は小さいが、長期強度が大きく、化学抵抗性、耐熱性、水密性、アルカリ骨材反応抑制などに効果があります。

 

シリカセメント

 

シリコンやフェロシリコンの製造時に出る副産物であるシリカフュームという天然のシリカ質を混合材に用いたセメントです。

 

混合するシリカの比率によって、A種、B種下、C種があります。

 

コンクリート製品の製造に使われることが多いです。

 

フライアッシュセメント

 

フライアッシュセメントは、石炭火力発電所において微粉炭を燃焼する際に排出される副産物(フライアッシュ)を混合したセメントです。

 

混合するフライアッシュの比率によって、A種、B種、C種があります。

 

フライアッシュは、球形であるため流動性がよく、単位水量を減らすことができるので、長期的に強度を発現し、乾燥収縮も小さく、水和熱も低いため、ダムなどのマスコンクリートに使用されています。

 

エコセメント

 

都市ゴミ焼却灰や下水汚泥を主原料としたセメントで、製品1tにつき、乾燥した廃棄物ベースで500kg以上用いられます。

 

塩素を含むため、鉄筋コンクリートには用いることができません。

 

特殊セメント

 

特殊セメントは、白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、超速硬セメント、グラウト用セメント、油井セメントなどがあります。

 

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