防水工事の現場施工の注意点と
6種類の防水工法についてまとめました
防水工事について施工において下地と作業環境についての注意点とアスファルト防水、改質アスファルト防水、シート防水、塗膜防水、ステンレスシート防水、シーリング防水についてまとめたので解説します。
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下地
下地の勾配
防水層の保護をする場合は1/100〜1/50とします。
防水層の保護をしない場合は1/50〜1/20とします。
下地形状
入隅は、アスファルト防水層の場合は通りよく三角形の面取りとし、それ以外の防水層では通りよく直角とします。
出隅は通りよく面取りとします。
平場はかなごてで押さえ、立ち上がりはコンクリート打ちっ放しとします。
下地の状態
十分に乾燥させます。
平場のコンクリート面は平坦でこてむらが無く、浮き、レイタンス、脆弱部及び突起部などの欠陥がない良好な状態にします。
作業環境
降雨、積雪時、気温が著しく低く施行に支障が生ずると予想される場合には施工をしてはいけません。
防水工事の種類
アスファルト防水
改質アスファルトシート防水
改質アスファルトシート防水工事について施工において様々な規定や注意事項についてまとめたので解説します。
材料
改質アスファルトは合成ゴムやプラスチックを添加して製品を改良したアスファルトです。
改質アスファルトの張り付け
改質アスファルトシートの貼り付けはトーチによって改質アスファルトシートの裏面及び下地を均一に炙り改質アスファルトを溶融させながら丁寧に密着させます。
改質アスファルトシート相互の重ね幅は、長手、幅とも100 mm 以上として水勾配に逆らわないように接合します。
出隅入隅には、あらかじめ200 mm 程度の増し張り用シートを貼り付けておきます。
シート防水
シート工事について施工において様々な規定や注意事項についてまとめたので解説します。
材料
塩化ビニル樹脂系シート
加硫ゴム系シート
エチレン酢酸ビニル樹脂系シート防水
シートの接合
原則として水上のシートが水下のシートの上になるように張り重ねます。
シートの接合幅は、加硫ゴム系シート防水、エチレン酢酸ビニル樹脂系シート防水では100 mm 以上、塩化ビニル樹脂系シート防水では40 mm 以上とします。
加硫ゴム系シート防水では出隅はシートの張り付け前に非加硫ゴム系シートで増し張りします。
塩化ビニル樹脂系シート防水では出入隅はシート施工後、成形役物を張り付けその端部はシール材を用いて処理します。
引っ張りを与えると接合部が開いてしまうので引っ張りを与えないように注意します。
塗膜防水
塗膜防水工事について施工において様々な規定や注意事項についてまとめたので解説します。
材料
塗膜防水材料
ウレタンゴム系防水材、アクリルゴム系防水材、ゴムアスファルト系防水材があります。
補強布
合成繊維、ガラス繊維の布類で防水層を部分的あるいは全面的に補強する材料です。
下地処理
コンクリートの打ち継ぎ箇所及びひび割れが0.3 mm を超える箇所はU字形にはつりシーリング材を充填した後、幅100 mm 以上の補強布を用いて補強塗りを行います。
立ち上がり、出隅、入隅、ドレン廻りなど突出部周りから着手します。
補強布のは下地によくなじませしわなどが生じないように防水剤で張り付けます。
補強布の重ね幅は50 mm 程度とします。
防水剤の塗布
乗り継ぎをする場合は乗り継ぎ重ね幅は100 mm 程度とします。
ウレタン系の塗布剤は水分と反応して炭酸ガスを発生させるため、膨れの原因になるので下地の乾燥に十分注意します。
ステンレスシート防水
ステンレスシート防水工事について施工において様々な規定や注意事項についてまとめたので解説します。
用語
ステンレスシート防水
ステンレスシートまたはチタンシートを用いた防水工法シート厚は0.4 mm とします。
シーム溶接
抵抗溶接の一種で一体の円盤状電極の間に溶接部を挿入し、電極を回転することにより行う連続した溶接です。
防水層の施工
吊り子でシートを下地に固定してシーム溶接を行います。
仮付けは溶接した後、自走式シーム溶接を行います。
シートを貫通する部材の周りはその大きさに合わせた役物を作り、一般部の防水層と溶接して一体化します。
T ジョイントとする場合は、末端から150 mm の折り上げ部を倒し、接続するシートと平行に折り上げてシーム溶接します。
シーリング防水工事
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