【木造軸組工法(在来工法)】昔から住宅でよく使われ長く住める工法

建築工法

昔から住宅でよく使われ長く住める

木造軸組工法(在来工法)について解説

 

木造軸組工法は、柱、梁と呼ばれる材料で軸組を構成し地震や台風などに耐える構造となっています。

 

木造軸組工法(在来工法)について在来工法についての説明長く住める理由地震に対しての考え方コストパフォーマンスの良さについて解説します。

 

建築工法の種類!木造、鉄骨造、コンクリート造の3つの工法について

 

木造軸組工法には在来工法と伝統工法ある

 

在来工法は、日本で古くから発達してきた伝統工法を簡略化・発展させて金物や筋交いで剛性を高めたものです。

 

在来工法はコンクリート基礎の上の土台をアンカーボルトで緊結し、土台の上に柱や梁などの構造体を組立し、筋交いや金物で緊結することで剛性をたかめます。

 

各部材をしっかり固定することで剛性を高めて地震力に抵抗する構造になっています。

 

伝統工法は日本に古来から伝わる建築工法で、現在では社寺、仏閣に見られる木組みの柔軟性を活かした木造工法で金物を使わず木の特性を活かす仕口、継ぎ手でくみ上げられ高い大工の技術が必要になります。

 

柱や梁の交点は仕口(木同士の端部を凹凸に刻んで)組み合わさっており、地震に対して柔らかく大きく変形しながら地震力を吸収して倒壊を防ぐ構造になっています。

 

大工の技量で施工精度の差が出るは昔の話

 

在来工法は従来、建築現場で木材を切断しホゾなどの仕口加工を大工が手作業でおこなっていました。

 

現在は、プレカット工場で必要な長さに切断し、継ぎ手、仕口の加工まで施された加工済みのものを現場で組み立てることによって大工の技量に頼らない施工ができるようになりました。

 

大昔の釘や金物が無い時代(伝統工法)はホゾや継ぎ手などの仕口が複雑で大工の技術が重宝されていました。今でもお寺などは大工の技術が必要でその大工を宮大工と呼びます。

 

近年の木造軸組工法(在来工法)では、柱や梁、筋交いなどを接合する支口に金物を使用することでより強度を増すことができるので大工の技量に頼らなくてもよくなった言えます。

 

地震対策は金物や耐力壁で耐震性確保

 

コンクリートに基礎に土台をしっかり固定し土台のうえの柱や梁はは金物などでしっかり固定され耐力壁を配置することで、地震や台風の力から建物を支えて倒れないようにしています。

 

耐力壁筋交いと呼ばれる部材を柱と柱の間に斜めに取り付けてつっかえ棒のような原理で、地震や台風のときに生じる建物が倒れようとする力に抵抗しています。

 

木材の耐久性は高いから長く住める

 

法隆寺など古い木造建築が今でも当時のまま存在していることより、木材の寿命は長く、建築後約1300年経っても強度を維持しています。

 

社寺、仏閣、古民家など100年以上壊れることがなく住める理由は、建物の構造体に耐久性の高い木材を使用しているからです。

 

一般住宅でも100年や200年前の古民家があるようにきちんとした材木でメンテナンスを十分にしていれば長く住める工法だと言えます。

 

不動産の資産としての木造住宅の対応年数は22年ですが、メンテナンスやリフォームをすれば構造体の木材は耐久性が高いので長く住むことができます。

 

木造軸組工法事態に気密性・断熱性を求めることはできない

 

日本古来の家はもともと、夏をいかに涼しく過ごすかに重点が置かれていました。

 

冬場の寒さはストーブなど局所暖房で温かくして、夏場のじめじめした暑さには紙や壁で湿度を調節し、風通りの良い建物にしていました。

 

気密性・断熱性については構造の工法というよりは断熱材や断熱工法の選択がすべてだと言えます。

 

設計の自由度が高くリフォームしやすい

 

外壁・屋根形状など設計の自由度が高く一般的な工法のため、どこの工務店でも施工できます。

 

また、構造が柱や梁などの軸で構成されるので構造がシンプルで補強しやすいので増改築やリフォームなども行いやすいです。

 

昔からある工法だから木造軸組工法で設計を行う工務店・建築会社が多いため、幅広い選択肢の中から施工業者を選ぶことができます。

 

長く住めるからコストパフォーマンスが良い

 

一般的に木造は鉄骨、RCに比べれば費用が安いと言えます。

 

木造軸組工法とツーバイフォーを比べたら木造軸組工法は構造体の材料が高く、現場作業がほとんどなので費用がたかくなりますが、長く住むことを考えたら合板が構造体であるツーバイフォーよりも自然の木材が構造体である在来工法のほうが構造材の耐久性が高く長く住むことができます。

 

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