ツーバイフォー(2×4)工法は、
耐震性が高く、建築費用が安い工法
ツーバイフォーは木造の枠組壁工法でフレーム状に組まれた木材に構造用合板を打ち付けた壁や床(面材)で支え、高い耐震性・耐火性・断熱性・気密性・防音性をもちます。
ツーバイフォー工法について、アメリカとの関係、構造が合理的で耐震性や断熱性が高くできる理由と建築費用が安くできる理由、また対応年数や耐久性や設計の自由度に対する不安要素について解説します。
建築工法の種類!木造、鉄骨造、コンクリート造の3つの工法について
ツーバイフォーはアメリカやカナダで主流の建築工法
長い歴史のある工法で熟練の技を持つ職人や高度な技術を必要や大きな木材を必要としないツーバイフォーは西部開拓時代のアメリカで広まり現在まで改良されてきました。
現在のアメリカやカナダのほとんど木造住宅はツーバイフォー工法となっていて、2×4は「2インチ×4インチ」のことを指しています。
安くて強度の高い構造材でコストを抑えて一定の強度を保つ
ツーバイフォーの構造材は、1インチあたり約2.54㎝で、ツーバイフォーの角材は縦5.08センチメートル(2インチ)、横10.16㎝(4インチ)のサイズとなります。
構造躯体の接合方法は当然JIS規格にそった防錆処理済みの専用の釘と金物を使用し、専用の釘は規格に適合するものの使用が義務づけられています。
接合する材料は、サイズや種類ごとに太さや長さが決められ、位置・間隔・本数までも細かく定められています。
構造材が壁の構造用パネルや石膏ボードで覆われており安くて強度の高い専用構造材を使うことができるのでコストを抑えながら構造躯体を一定の高品質に保つことができます。
基本的には材料と材料を釘で留めて構成するために、職人の力量に左右されにくいです。
壁・床・天井の全体が耐力壁なので耐震性が高い
ツーバイフォー工法の特長は、四片の壁・床・天井などの6面体の壁全部で家を支えていることです。
ツーバイフォー工法は壁構造でパネルの一枚一枚が、耐力壁としての役割を果たしているため地震や台風の風圧などの力を壁・床・天井などの「面」全体に分散してしまうことができるので建物全体としての耐震・耐風性能が高くなります。
面で構成されるので気密性・断熱性が高い
シンプルにパネルを組み合わせるだけの構造であるため、隙間ができにくく高気密の家を作ることができます。
ツーバイフォーの基本となるパネルは、木材の合板などでできているので高い断熱性を持っています。
外壁に断熱材を充填する場合を考えても、枠に合板が貼られているだけの構造なので簡単に断熱材を詰めることができます。
建材のSPFやベニヤ板の対応年数が耐久性が不安要素
2×4(ツーバイフォー)で面材としてよく使われるのがベニヤ板です。
ベニヤ板は薄くスライスした板状木材を積層して接着剤で圧縮してつくるので接着剤の対応年数が寿命であるといえます。
構造材はSPF材を主に使用します。
SPF材は北米産の針葉樹からきりだされた木材のことです。スプルース(トウヒ)、パイン(松)ファー、(もみの木)それぞれの頭文字を撮ってSPFと呼ばれています。
SPF材ホームセンターにほぼ必ず置いてあり、DIYでよく使う材料で木の成長が早いので価格が安いですが、木の芯がなく柔らかいので耐久性・耐水性は低く虫にも弱いです。
面で構成されるので設計に自由度が低く改装が困難
面で構成して強度を確保するので大きな開口(窓、出入り口)を作れば作るほど建物の強度が落ちてしまうので大きな開口が作れずや開口の数や配置に制限があります。
箱のようなかたちで強度を保っているので壁の配置に制限があり、壁を抜い広い空間を構成するのが難しくなります。
後から改装工事をするにも壁自体が構造材になっているため、間取りの変更を伴うような工事ができません。
合理性が高いので新築時の費用が安くできる
ツーバイフォーの工法はマニュアル化されているため、職人の力量に関係なく工事ができて、工期も短くできます。
パネルを工場で生産している場合は、工場で出来上がったものを組み立てるだけなので、より短い期間で住宅を建てることができます。
施工性の良さ、工期の短縮、建材の安さなどからツーバイフォーは新築時の費用が安くできます。
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