RC造と同じ高性能!高品質で低コストの
プレキャストコンクリート
壁・床・屋根など建物を構成する基本となる部材を運搬可能な形や大きさであらかじめ工場で製造して、現場へ持ち込み躯体を組み立てる工法です。
プレキャストコンクリート(Precast Concrete)のプレキャストにはあらかじめ成型するという意味があります。
プレキャストコンクリート工法のRC造と同じ性能、部材が高品質な理由、コストを抑える理由、環境への配慮、作業計画が重要な事について解説します。
建築工法の種類!木造、鉄骨造、コンクリート造の3つの工法について
機能性が高い鉄筋コンクリート(RC)造と同じ構造
機能性としては鉄筋コンクリート(RC)造と同じでコンクリートと鉄筋が組み合わさることで耐震性、耐火性、耐久性、気密性、防音性に優れた構造になります。

RC造との構造的な違いについて
コンクリートの接合部分が弱点になりやすいことがプレキャストコンクリート工法の弱点です。
コンクリートを組み合わせて建築するので、接合部分の施工をしっかりと行わないと漏水などの原因となり、水が染み込むことで鉄筋がサビて耐久性が落ちてしまいます。
工場生産なので部材が高品質で安定している
プレキャストコンクリートは屋内の工場で生産されているため、現場のように温度や日射や作業性や職人の技術に左右されないので品質で安定しています。
工場で製品を製造するプレストレストコンクリート工法にすれば壁部材も寝かせた状態で製造できるのでRC工法より効率よく品質の高い製品を作ることができます。
製品の製造も現場作業も効率的でコストが抑えられる
プレキャストコンクリート工法は、工場で製品を製造するので、天候に左右されることなく、機械などを使い仕事がしやすい環境で作業できるので効率的で大量生産ができます。
現場の施工は壁・床・屋根を組み立てるだけなのでコンクリート現場打ちRC造に比べ現場作業が少なく工期が短縮できるので建設コストを抑えられます。
環境にやさしく資源の浪費や騒音を軽減できる
現場打ちでコンクリートを打設する場合は木製合板の型枠材が必要となりますが、プレキャストコンクリート工法であれば工場で鋼製型枠を使用するので、通常現場で寸法サイズに合わせて作る木製合板の型枠はいらなくなるため産業廃棄物の排出を削減できます。
型枠の組立やコンクリート打設や型枠解体のときの工事の騒音で近所に迷惑をかけてしまうのを最小限に抑えられます。
大型車両での製品の搬入と大型クレーンでの建込の計画と費用
プレキャストコンクリート工法は工場で生産したコンクリートを現場まで運ぶ運送費や大型クレーンの設置条件などによって費用が左右されます。
大型車両でのコンクリート製品の搬入経路、荷物を降ろし仮置きスペース、大型クレーンの配置スペース、施工時に荷揚げや安全な作業の計画、などの十分な現場管理が必要です。
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