地震に強い!モノコック構造の解説とメリット・デメリット

建築工法

モノコック構造は、屋根、壁、床、の「6面」で支え、

外力分散して耐震性を高める構造

 

 

近年、モノコック構造を採用するハウスメーカー多く、2×4などの枠組み工法だけでなく軸組工法にモノコック構造をプラスすることで耐震性を高めています。

 

【建築工法の種類】木造、鉄骨造、コンクリート造の3つの工法について

モノコック構造とは何か

 

モノコックの語源

 

モノコック構造はもともと航空機用に開発された構造で自動車や鉄道車両にも応用されるようになりました。

 

 

モノコック(フランス語:monocoque)、モノコック構造(モノコックこうぞう)とは、自動車・鉄道車両・ミサイル・一部の航空機などの車体・機体構造の一種で、車体・機体の外板に応力を受け持たせる構造のことをいう。

 

引用:ウィキペディア(Wikipedia)

 

モノコック工法と在来工法の違い

 

モノコック工法が6面の箱型で構成されるのに対して、在来工法工法は、縦材と横材と斜め材で構成されます。

 

 

モノコック構造の耐震性

 

モノコック構造の家は、屋根、壁、床をパネルで一体化し、6面体の箱型にすることで外からの力を建物全体で受け止めることができます。

 

モノコック構造は外からの力を面全体で受け、バランスよく力を分散してすることで、変形しにくい仕組みになっています。

 

モノコック構造の耐力壁と壁倍率

 

木造の構造は、地震時に建物が倒壊することを防ぐために耐力壁はバランスよく配置します。

 

耐力壁の強度を表す数値を「壁倍率」と呼び、この数値が高いほど強度が高く、大きな水平荷重に耐えることができます。

 

耐力壁のは、軸組工法では「筋かい」、モノコック工法は「耐力面材」で構成されます。

 

在来工法よく使用されるのは、45×90の片筋交いで壁倍率が2.0になります。

 

対して、モノコック構造は厚み7.5㎜以上の構造用合板の使用すると壁倍率が2.5と在来工法より若干高くなります。

 

モノコック構造が使用される工法

 

枠組み工法(2×4工法)=モノコック構造

 

一般的に、2×4工法、2×6工法、木質パネル工法など枠組みに構造用合板を貼り付けたパネルを組み立てて面で構成される工法はモノコック構造です。

 

軸組工法(在来工法)+モノコック構造

 

近年、軸組工法でも屋根、外壁、床に構造用合板を貼り付けてモノコック構造にすることで耐震強度を高めるハウスメーカーが増えています。

 

モノコック構造のメリットとデメリット

 

メリット

 

耐震性、断熱性、気密性、遮音性が高い

 

外部をぐるっと構造用合板で囲ってしまうので広い耐力壁を持つことで耐震性が高まります。

 

構造用合板が木材であることで、木材の持つ断熱効果が期待出来る上に、構造用合板を隙間なく貼り付けることで、気密性や遮音性も上がります。

 

施工性が容易

 

施工は、現場で枠組みに構造用合板を貼り付ける、もしくは、工場であらかじめ作られた枠組みに構造用合板が貼り付けられたパネルを現場で組立てる作業になります。

 

施工に熟練の技術や大がかりな設備を必要としないので、品質にバラツキができにくく安定しています。

 

デメリット

 

間取りや窓の大きさが制限される

 

モノコック工法は面(耐力壁)で強度を保つので必要な場所に必要なだけ屋根、壁、床などの面材が必要になってきます。

 

大きな窓がたくさん欲しい。広い吹き抜けが欲しいなどといった要望に対して制限があります。

 

リフォームが困難

 

モノコック工法は面(耐力壁)の必要量が決まっているので、リフォームで間取りを変えたりすることがとても難くなります。

 

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